
【文字起こし】#008 「アカデミー賞」について語る|そもそもアカデミー賞って何なのか【CULATIVE RADIO 手前のカルチャー】
イントロ
は)乾杯!
上)乾杯!
は)この番組は映画・音楽・アニメ・漫画などカルチャーをもっと知りたいけど、どこから触れていいかわからないというような方へ向けて、カルチャーをもっと身近に感じるための入り口の手前までご案内していく番組です。私がCULATIVE編集室のはっしーこと橋本拓哉です。よろしくお願いします。
上)カルチャー素人の上水優輝です。よろしくお願いします。
最近のカルチャーインプット:ウィキッド後編
は)というわけで、最近のカルチャーインプットなんですけど、なんかございましたか。
上)最近はね、何にもないですね。無カルチャー。
は)自分もですね、これといって……あ、あれ見てきました。ウィキッド。魔女のやつですね。
上)オズの魔法使いの。
は)その後編が上映されたので見てきましたね。年末年始だっけ、あのシネマランキングの時に多分7位ぐらいに前編入れてたと思うんですけど、それの完結っていうところで。そうですね、面白くなくはないみたいな。個人的には。あの前編の方が面白かったなっていうところがあったんですよ。というのも前編って、よくある悪い魔女、黒ずくめで箒に乗って、とんがり帽子かぶってるっていうあの魔女の造形ができあがるまでの話なんですよ。
上)うんうんうん。
は)最後その格好になった時に、ものすごいカタルシスがあるんですよね。ついになってしまったっていう。で後編はもうそっからオズの魔法使いへ繋げるための、その答え合わせみたいになるんですよね。
上)あーなるほど。
は)そうそう。もうその後どうなるかみんな知ってるわけですよね。あのタイムリープものの答え合わせ回を見てるみたいな感じで。
上)なるほど。そうだね、腹落ちというか納得、あーなるほど、こう繋ぐわけね。そうそうそうそう。面白いとかじゃなくて、あーなるほど、こことここはねっていう。ドリル解いた後の回答で。そうそうそうそう。
は)で前編の方が面白かったなっていう。
上)なるほど。
は)あー、前後編でやるとこういう弊害があるんだなーって思いましたね。
上)確かに、一本の中でそこまでやってくれると、面白かったところと答え合わせまで終わっていけたかもしれないですね確かに。
今回のテーマ:アカデミー賞とは何なのか
は)そんな感じでしたね、ここ最近は。でですよ、はい、今回のテーマなんですけど。えーと、いわゆるですね、来週の月曜になるのかな、これが公開されてる時は、3月16日にアカデミー賞の受賞式があるんですよね。
上)おー。そうなんだ
は)そう。3月16日で。アカデミー賞ってそもそも何なんだっていう話を今回ちょっとしたいなと思って。
上)いやいや、手前ですね。だいぶ手前でしょ。全然知らない。なんかさ、イメージテレビとかね、目覚ましテレビとかでさ、アカデミー賞、誰々がアカデミー賞のっていう映像ちょっとチラッと流れるじゃないですか。なんか何とか賞取りましたみたいな。アカデミー賞がまず何か分かってないのに、その中の何とか賞とかでも分からんわと思いながらいつも。でもなんか賞取ったんだなーみたいな感じで見てて、何のことかは分かってなかった。
は)あと映画の予告とか見ててもアカデミー賞何部門ノミネートみたいなダーンって出たりするでしょ。
上)何部門あるんだよって。
は)そうそうそう、そういうことですよね。
上)そもそも何部門あるんだよ。
は)そもそも何部門あるんだよ、アカデミー賞って何なんだよっていうところをちょっと今回話していきたいなと思ってます。
上)ぜひぜひ。いいですね。
は)でちょっとね、6つの話になっちゃうんですけど。まずアカデミー賞の起源ですね、どうスタートしたのか。で誰が選んでるのか。アカデミー賞の賞を取るとはどういうことなのか。でどうやって選んでるのか。でどんな部門賞があるのか。で歴代どんな作品が受賞してきたのか。で今後どうなっていこうとしてるのかっていうところ。
上)そんなところまであるんだ。
は)ちょっと話していきたいなと思います。
上)いいですね、楽しみ。
アカデミー賞の起源
は)でまずアカデミー賞の起源ですね。アカデミー賞始まったのがですね、1929年だそうです。
上)戦前ですね。結構不景気な時なんじゃないの、そんなの。
は)確かに。で元々は結構内輪で、なんかお食事会の余興としてやってたらしいんですよ、アカデミー賞っていうのが。
上)じゃあ僕たちが年始にやったみたいな感じ。
は)そうそう、あんな感じですね。
上)あれのちょっと人数が多い。
は)みたいな。でアカデミー賞やってる主催の団体っていうのが、映画芸術科学アカデミーって呼ばれるところで、ロサンゼルスですよね。映画芸術科学アカデミーって呼ばれるところで、映画の舞台ロサンゼルスに本部がある映画業界の非営利団体なんですよね。業界の団体なんです。でこれが1927年に設立されて、第1回受賞式が1929年からあってるっていう感じなんですけど。その第1回はですね、270人で晩餐会をしてたらしいんですよ。その余興として、今年一番良かった映画はこれですみたいな感じのことをしてた。
上)はいはいはい。そういうのあるよね、なんか会社とかでホテル貸し切ってパーティーしてみたいなね、表彰するみたいな。そんな感じだったっていうところですね。うんうん。
誰が選んでいるのか
は)そのここのチェックポイントというか、抑えるべきところは、映画産業の業界の人たちが業界の人を称える賞として始まってるんですよね。でその業界の非営利団体なので、それで始まったアカデミー賞なんですけれども。誰が選んでるのか作品を、それはもう会員の人たちなんですよね。今会員が約1万人ちょいぐらい。
上)おー。
は)俳優とか監督とかプロデューサーとかカメラマンとか音響の人とかの業界の人たちで構成されてる会なんですよね。
上)ああそうなんだ、団体で。
は)映画業界である程度の功績を上げた人とかが招待制で入るらしいんですよ。
上)ああへー、招待制。そう。
は)その過去のアカデミー賞受賞者の人とかノミネートの人とかが加入したり、あと紹介で入ったりするんですよ。なので閉鎖的に見えることがあるんですよ。でその評論家とか映画ファンとか一般の人っていうのはいなくて、もう作る側の人で集まってる。
上)ほんとだから、もう内輪中の内輪だよね。その招待制だし。
は)でえーとそうですね、なんか映画を評するって言ったらよくレビューサイトとかあると思うんですけど、海外で一番有名なレビューサイトにロッテントマトっていうサイトがありまして。このサイト、批評家のスコアと一般のスコアっていうのが2つ上がってくるんですよね。
上)批評が2つあるんだ。5点満点みたいなのがあるんだよ。
は)批評家は80%だけど一般の人は75%だったとか。
上)はいはいはい。
は)その逆もあって、一般にはめっちゃウケてるけど批評家は微妙だみたいなのがあるんですけど。それは映画を批評する人と普通の我々みたいな一般の人で、アカデミー賞は業界の人ってなってるので、この3つがまあまあずれるんですよね。全員がいいっていう映画ってなかなかなくて。なのでアカデミー賞はその制作側の視点ですよっていうところですね。
上)それはちょっとまず知らなかったね。
どうやって選んでいるのか
は)でどうやって選んでいるのか、アカデミー賞の作品を。まずアカデミー賞に入るには、ノミネートされるにはロサンゼルスの映画館で7日以上上映をしないといけないらしくて、あと長さも決まってるんですよね、確か40分以上とかで、ないとそもそも権利がない。
上)うん。
は)っていう状態です。なのでもうアメリカの賞なんですよね、圧倒的に。でえーとただあの国際長編映画賞みたいな、あの海外のを表彰する部門もあるんですけど、そこはちょっとまた別なんですけど、基本的にはロスでやってる映画はい。で1月に、この中から選んでねっていうノミネート作品が発表されてから、ここが結構面白いところなんですけど、会員向けに試写会したり業界紙に広告出したり、あとパーティーしたりして作品の好感度を上げる期間が始まるんですよ、1月から。
上)えー、面白ー。
は)あとはね、競合の作品に対してネガティブなキャンペーンしたりとか、結構ドロドロのなんか政治的なやつがあるんですよね。
上)あーすごいね。だからその一票をどこに投じるかを奪い合う戦いが始まるんだ、1月から。
は)単純にいい映画とかじゃないんですよ。あの広告宣伝が上手かった映画で。まあ自分が例えば業界人だとして、あの映画のあの監督のパーティー行ったらすごいいい人やったーってなったら、やっぱその人に入れようとなるんですよね。
上)投票ってなるとね、別に正直なんか純粋にどの映画が良かったって入れるほどストイックにっていうか、映画業界のこと考えてる人って少ないだろうからね、しかも。
は)こっちとこっちどっちにしようかなってなった時、やっぱ最後はそういう人間が結局選ぶんで。
上)そうだよね。あの監督嫌いだから、ちょっとなーとか、作品良かったけどあいつにやりたくないなーとかなるよね。だからこそ余計に。
は)なのでその当日一発の勝負とかじゃなくて、1〜2ヶ月ある中のプロセスで決まってくっていうところですね。
各種映画賞との比較
は)でえーとまあアカデミー賞以外にも何々賞ってよく聞くと思うんですけど。
上)めちゃくちゃいろんなさあ、名前聞くけど、例えばどんだけ賞があるんだよみたいな感じするよね。ゴールデングローブ賞とか。
は)うんうん、英国アカデミー賞とかいろいろあるんですけど、それらはアカデミー賞の前哨戦って言われてて。
上)あそう、アカデミー賞の方はやっぱすごいんだ。
は)そうそう、歴史が長いですし。要するにそのゴールデングローブ賞が先にあるんですよね、1月か2月ぐらいに発表が。
上)ゴールデングローブ賞なんて野球選手でさえ受賞してもらってね、ゴールデングローブなのでね(笑)どういうことなのかわかりやがって、映画もゴールデングローブ賞で野球選手も取ってるしな(笑)
は)そう、英国アカデミー賞とかもあるんですけど、英国アカデミー賞は基本的にヨーロッパ作品が強いとされてる。英国版アカデミー賞。日本アカデミー賞は大体3月下旬とかにある、日本国内のアカデミー賞って感じなんですけど。
上)どうなんですかそれも、日本映画、日本で公開された7日間みたいな、ちょっと日本版アカデミー賞やってますって感じなのかな。
は)そうそう。日本アカデミー賞は多分この辺とはほぼ関わりのない、もう独自にやってるだけだと思うんですけど。さっき挙がったゴールデングローブ賞とかでやっぱり作品賞1位とか取ったりすると、この作品今年人気あるんだな、じゃあこれかなみたいな流れになってくんですよ、だんだん。なので前哨戦って言われてる。あとゴールデングローブ賞とか英国アカデミーとかでこの俳優とこの俳優が今年競ってるな、Aさんが取ったってなったら、大体スピーチあるんですよね。そのスピーチでいいこと言ったらやっぱ票集まりやすくなるし、そこでこけたら、あいつちょっとまだ早かったか、やっぱBやなみたいな流れになるんですよ。
上)へー面白い。映画関係ねーやん。めちゃくちゃ面白いね。
は)って言ったところがアカデミー賞、どうやって作品選んでるのか、単純に作品の良し悪しじゃないんですよね。
上)グロテスクやね。
部門と受賞の意味
は)そんな中、これまでどんな賞があったのかっていうところで、全部で24部門あるんですよね。
上)そうなんだ。
は)主要が8部門って言われてて。作品賞、これが一番ですね、一番良かった映画。あと監督賞、主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞で、脚本賞、脚色賞っていうのが大体主要8部門で、これを取ったらすごい、栄光のあるところってところですね。あとはジャンル別でいくつかあって、長編アニメーションとか国際長編映画とかドキュメンタリー賞とか。あとは技術系で10部門あるそうです。撮影とか視覚効果とかメイクとか衣装とか。でまあそう、実際賞を受け取ると何が変わるのかっていうと、アカデミー賞って賞金が一切ないんですよね。
上)あそうなんだ。
は)もらえるのはオスカー像っていう人の像ですね。なので名誉だけなんですよね。あとこの会員に入れるっていうところがあるし、まああとは作品賞受賞したらやっぱり配給の引き合いが一気に強くなるっていうのはあるんですよね。
上)そんなみんな撮りたがるみたいな。形だけでもいいからそれ取れたら、その後の仕事が全然変わるってことだもんね。
は)とはいえねやっぱ、その年一番良かった映画、影響力があった映画と言っていいのかもしれないですね。
歴代受賞作品と日本関連作品
は)これまでどんな作品が受賞してきたかというと、まず『風と共に去りぬ』1940年、『アラビアのロレンス』63年、『ゴッドファーザー』ですね。
上)『ゴッドファーザー』取ってるんですね。あれ良かったね、最近たまたま見たよ。
は)いいですよね。めっちゃ良かった。年取ってみるとまたいいっていう感じ。そうですね。『羊たちの沈黙』、『タイタニック』、『ロード・オブ・ザ・リング』、『ムーンライト』、A24だったかな。『パラサイト』、『オッペンハイマー』。
上)なんだかんだいい映画が取ってますねやっぱ。
は)有名どこというか、影響力がありそうな映画が取ってるっていう印象ですかね。
上)そんなにだからロビー活動でって感じだけども、腐敗しきってる感じではないんですね。ちゃんとこういい映画、影響力あったなってみんながある程度納得できるものが選ばれている。最初の選別のとこでやってんだろうね、6個か7個に絞るところで。
は)うんそれもあるでしょうね。
上)何が選ばれてもある程度ちゃんとしたやつみたいな。
は)日本関係でいくと、坂本龍一が『ラスト・エンペラー』で作曲賞を取ってたり、『千と千尋の神隠し』が長編アニメーション部門取ってたり、記憶に新しいのは『ドライブ・マイ・カー』ですね、国際長編映画賞取ってたり、あと『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞取ってたり。今年は『Kokuho』がメイクアップ&ヘアスタイリング賞でノミネートされているそうです。
上)うーん、結構日本映画も頑張ってるんですね。
変わろうとしているアカデミー賞:#OscarsSoWhite
は)といったところがですね大体のアカデミー賞の流れなんですけど、最近あった事件というか、アカデミー賞は変わろうとしてるところがあるんですよ。きっかけとなったのがですね、2015年に「#OscarsSoWhite」っていうSNSムーブメントがあったらしくて。日本ではあんま入ってきてないけど、ミートゥー運動みたいな感じですね。2015年・16年で、アカデミー賞の演技部門、男優・女優とかが2年連続で白人しかノミネートされないみたいなことがあって、それに対して抗議運動があったんですよ。ハリウッドの映画業界の白人至上主義ってすんごいもので、それまでそもそも女性が主役の映画とかほぼなかった。映画といえば白人男性が主役じゃないといけないみたいなところがあったのが、2015年・16年ぐらいから見つめ直されてきつつあるっていうところですね。#OscarsSoWhite以降、女性とか白人じゃない人とか、多国籍に会員を積極的に入れようとしてる。
上)なるほどね。成り立ちを考えると確かに、もう白人男性に牛耳られてそうな招待制コミュニティって感じがするよね。
は)『ムーンライト』って確か黒人男性が主役の映画なんですよ。『ムーンライト』さっき作品賞で出てきたと思うんですけど、これ受賞のスピーチの時に間違って『ラ・ラ・ランド』って発表されたんですよね。「今年の作品賞は『ラ・ラ・ランド』です」、「違いました、『ムーンライト』です」みたいな感じで、もう大事故なんですよね。
上)大事故だよね。
は)でもやっぱね、『ムーンライト』受賞してから黒人男性主演の映画も結構ノミネートが増えたっていう話もありますね。あとはですね、映画以外ネットフリックスの作品とかもオッケーになったそうです。
上)ムチャクチャだね。
は)劇場公開とは何なのかっていうのが定義がだんだんなくなってきて。
上)まあってことは結構権威を維持するのも難しくなってきてるってことかね。ネットがなんだとか、いろんな社会の変化が今までのやり方じゃ厳しいっていうことなんだろうね。
は)あとはですね今回からなんですけど、今までノミネート作品を見てなくても投票できたんですよ。要するに全部見てなくてもいいよっていう状態だったんですけど、今年からは鑑賞が義務付けられたらしいです。
上)でもと言われてるんですけど、それだけでみんな見るかって言ったら難しいよね。
は)投票用紙にチェックボックスがあるだけらしいんですけど、見ましたって。
上)同意みたいな。
は)なので賞自体がいろいろ変わったっていうよりかは、社会の流れに寄せて変えざるを得ない状況に今なってるっていう感じですかね。
上)最初の辺は面白く聞いてましたけど、後半はやっぱり古い体質の残された性みたいな感じがしておりますけど。
は)そうなんです。
今年の注目:ワン・バトル・アフター・アナザーvs罪人たち
は)とはいえですね、やっぱまだまだあの輝かしい賞ではあるので。今年どういった感じなのかっていうのはちょっと補足で入れたいんですけど、今年ですね、『ワン・バトル・アフター・アナザー』と『罪人たち』の二強って呼ばれてて、このどっちかが取るっていう感じなんですよね。『罪人たち』が全16部門ノミネートされててこれ史上最多らしいんですよ。
上)うんうんうんうん。
は)ただなんか前哨戦の感じでは『ワン・バトル・アフター・アナザー』が制してるから、このまま取るんじゃないかって言われてます。ただ『罪人たち』も英国アカデミーかなんかで主演男優賞か何か取ってて、こっちの流れもあるかもねみたいなのでどっちが取るんだろうなっていうのを、ファンは今どっちかなっていう。
上)どっちも見たんですか。『罪人たち』っていうのはどういう感じの。
は)どっちも見ましたね。えっとですね、なんかめちゃくちゃ新しいホラー映画っていう感じですかね。
上)ホラー系なんだ。
は)あのバンパイアものなんですけど、えっとホラーミュージカルって言ったらいいのかな。あのブルースの時代なんですよね、黒人のデルタ・ブルースとかの時代で、その黒人がパーティーしてるところに白人のバンパイアが現れて、こっち来いよって言われて外に出たら殺されるみたいな映画なんですけど、なんかそう、作品のテーマとしては、要するに黒人の音楽的な迫害というか、白人による黒人文化の音楽的搾取をホラー映画として描いたみたいな感じですね。
上)あーなるほど。
は)でこういうのがあの作品賞を取ると印象がいいじゃないですか。うんそういうのもあるんですよ、アカデミー賞って。アカデミー賞をねこの流れでいくと、そういうのにちゃんと光を当てる賞になったんですねっていう風に見られたいっていうのがあるので。
上)うん。
は)『罪人たち』は取るんじゃないかとも言われてるんですよ。なのでさっき挙げた歴代作品の話で言うと、『ロード・オブ・ザ・リング』ぐらいまではやっぱもう往年の映画っていう感じのもう話面白かったよねっていうエンターテイメントしてた映画が取る。でもそれを覆すほど面白い映画がポンって出てきたら、もうそれがかっさらってくみたいなのもあるっていう。あと業界賞なので、やっぱこの撮影すごかったなとか、話そのものというよりかは撮影とか演技とか音楽とかそういったところも注目されやすいですよね。
上)だから意外とその個別の部門の方が、分かりやすいから差別なく本当にそれがいいねって評価しやすいけど、作品賞とかになってくると結構政治的になってくるって感じだよね。うん。
カンヌ・ベネツィア・ベルリン:世界三大映画祭との違い
は)そうですね、うん。まあというわけでね、今回アカデミー賞でしたけど、どうですか、なんか興味湧きました?
上)いやいや、あの社会のね、あの良くないところが全部詰まってて面白いなって(笑)なのでまあ本当でもそういうもん、賞ってそういうもんだなって思ったし、別にアカデミー賞がっていうよりはありとあらゆる賞が基本的にはそのうちはの論理でスタートしてるはずだから、まあ上手にこう社会の波に適応していかないと、していきながらも権威を維持するってすごい難しいことをしていかないと維持していけないんだなあなんてことがすごいわかったというか。まあポッドキャストの賞とかもありますけどね、まあ内輪の賞なんだろうなと思ってあの眺めておりますから。まあそういうことなんだと思いますよ(笑)
は)でもまあそうですよね。あの、まあ日本でもそのテレビのTVerとかで今賞あったりとかするんですよね、バラエティー賞とか。まあそういうのも結局ね、内輪の賞ですからね。ねえねえねえ。
上)だからそういう風にやっぱ受け取り側もやっぱまあ、今のままで、アカデミー賞のことを知らなかった僕が言うのもなんですけど、あの賞取ってるのはすごいなみたいなのじゃやっぱダメだなって思いましたね。誰かが選んだ賞で、というまあここの業界のこのうちはの人から認められた作品なんだなってことは、ちゃんと正しく受け取らないと、ゴールデングローブ賞だからすげえみたいになるのはやっぱ良くないんだなと思いましたね。
は)アカデミー賞取ったんだすげえ、全然面白くないやみたいなこと。
上)もう、うんうんうん。
は)うん、山ほどあるんですよね。でも違うから、っていう。この映画は宣伝が上手かったんだから、っていう。
上)政治を上で勝ち取った勝利だったってことだね。
は)政治が上手いか、それを黙らすほどのものだったか。ちなみにですね、あのカンヌ国際映画祭とかもあるじゃないですか。カンヌとベネツィアとベルリンの映画祭が世界三大映画祭って言われてるんですけど、これアカデミー賞と全然関係ないところでやっててで、こっちはえっと十数人とか二十何名とかの審査員が選んでるんですよね。なので大衆向けっていうよりかは純粋に芸術性とか作家性とかの賞なんですよ。
上)なるほどなるほど。
は)なのでアカデミー賞は大衆向けの賞、カンヌは芸術賞っていう感じですかね。
上)なるほど。じゃあどっちで評価されたかでも全然また意味合いも変わってくるってことですね。
は)ただもちろんカンヌ取ってる。今注目されてるな、でアカデミーで勢いづくっていうパターンも全然ないわけじゃないんですけど。映画を見る一つの指針にしたらいいですね。特に上水さんとかはカンヌの作品の方が合うかもしれないですね。
上)うん、そっちの方がないものが、聞く限り大体大衆の逆を言ってるんだよ。大衆受けしてるものを面白いと思うことがあんまりないから。
は)そうそう。北野武とかはカンヌ国際映画祭でカンヌ取ってるとかありますね。ちなみに『パラサイト』はどっちも取ったんですよね。そう、カンヌでも取ったんですよ、アカデミーでも取ったみたいな。なのでめちゃくちゃなんか盛り上がってたっていう。
上)じゃあ相当なあの後世に残る作品なんですね、『パラサイト』は。
は)ちょっと映画史の転換点みたいな感じでしたね。
上)ちょっと見てみたいな、『パラサイト』は。
まとめ
は)受賞式は3月16日ですはい。
上)ちょっと斜めから見てしまいますけどね、この話聞いた後だと。わーって見れないそうなんだ。政治を勝ち抜いたんだな、みたいな。
は)はい。といった感じで、この番組の文字起こしや関連記事はculative.comで掲載されてますのでぜひご覧ください。はい、というわけでアカデミー賞でした。さよなら。
上)ありがとうございました。
は)ありがとうございました。さよなら。

