Jack White JAPAN TOUR 2025ライブレポート・大阪|広島と同じで、全然違う夜

Jack White JAPAN TOUR 2025ライブレポート・大阪|広島と同じで、全然違う夜

2025年3月12日、大阪GORILLA HALL。

広島から2日後、同じツアーの大阪公演を観た。

セットリストはほぼ別物だった。同じアーティストの同じツアーで、これほど違う夜になるのか。それ自体がJack Whiteというアーティストの本質を示していたと思う。

公演目という体験

広島でやっと初めてJack Whiteを生で観た。その2日後に大阪でもう一度観た。

同じツアー、同じアーティスト。だが「広島と同じなのだけど、同じじゃない」という感覚が、大阪公演を通じてずっとあった。曲が違うというだけではない。演奏の空気そのものが違った。これがライブというものか、と改めて思わせられる夜だった。思えばこんな短期間に、同じアーティストのライブを続けてみたのは初めてかも知れない。

大阪GORILLA HALLという場所

広島BLUE LIVEより大きい会場だが、それでもJack Whiteをこの距離で観ていいのかというくらいの近さだった。

ライブハウスという規模感の中で、Jack Whiteが目の前にいる。その状況自体がこのツアーの贅沢さだと思う。

入れ替わったセットリスト

広島と大阪で、セットリストの大半が入れ替わっていた。

「Black Math」「Blue Orchid」「Fell in Love With a Girl」。広島では聴けなかったWhite Stripesの曲が次々と登場した。「Lazaretto」も広島にはなかった曲だ。2公演続けて行く意味が、セットリストの面でも十分にあった。

1. Intro Jam
2. Old Scratch Blues
3. That's How I'm Feeling
4. Black Math(The White Stripes)
5. It's Rough on Rats (If You're Asking)
6. Hell Hound on My Trail(Robert Johnson cover)
7. Dollar Bill
8. Why Walk a Dog?
9. What's the Rumpus?
10. I Cut Like a Buffalo(The Dead Weather)
11. Blue Orchid(The White Stripes)
12. Peter Gunn Theme / Boogie Chillen'(Henry Mancini / John Lee Hooker cover)
13. Archbishop Harold Holmes
〜encore〜
14. Encore Jam
15. Lazaretto
16. That Black Bat Licorice
17. Fell in Love With a Girl(The White Stripes)
18. Steady, as She Goes(The Raconteurs)
19. Seven Nation Army(The White Stripes)

Dead Weatherが鳴った

この夜で特に嬉しかったのが「I Cut Like a Buffalo」だった。

The Dead WeatherはJack Whiteが参加するバンドの中でも特に好きなバンドだ。ソロのツアーでDead Weatherの曲が聴けるとは思っていなかっただけに、イントロが流れた瞬間の嬉しさは格別だった。

White Stripes、Raconteurs、Dead Weather、そしてソロ。Jack Whiteのどのフェーズの楽曲も、ステージでは同じ温度で鳴る。それがこの2公演を通じて感じたことのひとつだ。

即興性という本質

「広島と同じなのだけど、同じじゃない」という感覚の正体は、演奏の即興性にあると思う。

今回のツアーはJack Whiteを含む4人編成だ。ベース、ドラム、ギター、キーボードという構成で、これまでのソロツアーではバイオリンを加えた6〜7人編成だったことを考えると、かなりシンプルになっている。この4人というメンバー構成が、ロックを表現するのに非常に適していた。人数が絞られた分、各メンバーの音がダイレクトに届き、バンドとしてのグルーヴ感が増している。NO NAMEのガレージロック回帰という方向性と、4人編成という選択は一致している。

ギターソロもグルーヴ感も、その日その場で生まれるものだった。曲が違うというだけでなく、同じ曲でも別の演奏になる。そしてこの大阪公演では、日本のツアーも後半に差し掛かったからか、よりリラックスして演奏しているように見えるシーンがあった。Jack White自身が楽しんでいる空気が伝わってくると、こちらの受け取り方も変わる。

可能なら全公演行きたかった

広島・大阪と2公演観て、もっと行きたかったという気持ちが残った。

東京公演、名古屋公演と、それぞれ違うセットリストで、それぞれ違う夜になっていたはずだ。Jack Whiteのライブは1回観れば十分というものではなく、何度でも行く価値がある。それを2公演で確信した。

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